
毎年同じような紅葉スポットばかりで、そろそろ飽きちゃった…なんて思っていませんか?お子さんを連れて混雑した観光地で写真を撮るのも一苦労ですよね。
この記事は、東北観光推進機構 東北PR局 山形県アンバサダーで山形県酒田市在住のフリーアナウンサー 荒生沙緒利がご紹介しています。


私のプロフィールはこちら
東北各地を巡る中で、八幡平は「こんな絶景があったんだ!」と驚かされた隠れた名所の一つです。
都心から車で約5時間、岩手・秋田県境の標高1600mに広がる八幡平の紅葉は、まさに別世界。坂上田村麻呂の伝説が息づく神秘的な山頂、7種類の温泉が楽しめる後生掛温泉、家族みんなが満足できる要素が詰まっています。
関東の有名スポットとは全く違う、本格的な大自然体験ができて、しかも人混みを気にせずゆっくり過ごせるんです。
今年の秋は、ちょっと足を伸ばして東北の隠れた絶景で、家族の特別な思い出を作ってみませんか?
併せて読みたい:東北の紅葉 おすすめスポットTOP10【2025年見頃予想付き】家族旅行の決定版

八幡平が東北紅葉旅行にぴったりな3つの理由

関東の観光地とは全く違う、本物の大自然体験ができる

八幡平って聞いて「どこそれ?」って思った方、多いんじゃないでしょうか。実は私も最初はそうでした(笑)。でも、だからこそいいんです!
標高1600mの高原地帯で見る紅葉は、平地の紅葉とは迫力が違います。想像してみてください。360度見渡す限りの紅葉絨毯を、人混みを気にせずゆっくり眺められるんですよ。
「でも標高1600mって寒くない?子どもが風邪をひかないか心配…」そんな不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。大丈夫です!9月下旬から10月下旬の紅葉シーズンなら、日中は15℃前後で過ごしやすく、むしろ都市部より清々しいくらいです。ただし朝晩は冷え込むので、薄手のジャケットがあると安心ですよ。
しかも八幡平の紅葉は期間が長いんです。標高差があるおかげで、9月下旬の山頂から10月下旬の麓まで、約1ヶ月間楽しめます。
「今週末行けなかった…」なんて時でも、別の場所で違う紅葉が楽しめるのは嬉しいですよね。
坂上田村麻呂の伝説が息づく歴史ロマン
東北PR局の活動を通じて感じるのは、東北にはまだまだ知られていない歴史のロマンがたくさんあるということ。八幡平もその一つです。
「八幡平」という名前、実は奈良時代の征夷大将軍・坂上田村麻呂が名付けたという伝説があるんです。蝦夷征伐の際、この美しい景色に感動して戦の神である八幡大菩薩に戦勝祈願したから「八幡平」。なんだかロマンチックじゃないですか?

この由来は古くから語り継がれている伝説で、学術的には伝承の域を出ませんが、地域の歴史を感じる興味深いお話です
「蝦夷征伐って何?」というお子さんには、「昔、朝廷の偉い将軍が東北の人々と戦った時代があったんだよ」と簡単に説明してあげてくださいね。歴史の勉強にもなって一石二鳥です。
山頂近くには「源太森」という場所もあって、これは田村麻呂の家来の名前からきているそうです。そんな歴史を知ってから景色を見ると、ただ「きれい」だけじゃない深みが生まれますよね。
家族で楽しめる多彩な温泉とグルメ体験
ここからちょっと脱線しますが、私、温泉巡りが大好きで、東北各地の温泉を体験してきました。その中でも八幡平温泉郷は特にユニークなんです。
なんと、それぞれの温泉が全く違う泉質なんですよ!まるで温泉のテーマパークみたい。特に後生掛温泉の「箱蒸風呂」は、首だけ出して入る珍しいスタイル。お子さんは絶対面白がると思います。
「温泉って子どもが嫌がるんじゃ…」という心配も無用です。八幡平の温泉は比較的入りやすい温度のものが多く、家族みんなで楽しめますよ。
八幡平の紅葉見どころスポット5選

八幡平山頂エリア(9月下旬〜10月上旬見頃)

まずは何といっても山頂エリア!ここが八幡平のメインディッシュです。
「山頂って登山するの?うちの1年生には無理じゃ…」そんな心配は不要です。車で山頂近くまで行けて、そこから歩くのは15分程度。整備された木道なので、小さなお子さんでも安心して歩けます。
八幡沼という神秘的な沼があるんですが、これがまた素敵なんです。火山活動でできた沼なので、普通の湖とは色が違うんですよ。なんというか、エメラルドグリーンがかった独特の色をしています。
ここで写真を撮るコツをお教えします。午前中の方が光の具合がいいので、できれば10時頃までに到着するのがおすすめ。逆光を避けて撮ると、紅葉の色がより鮮やかに映りますよ。
松川渓谷(10月上旬〜10月中旬見頃)

松川渓谷は「森の大橋」から見下ろす景色が絶景です。橋の上からなので高所恐怖症の方はちょっとドキドキかもしれませんが、安全な手すりがあるので大丈夫。
ここの紅葉はブナやナラが中心で、黄色からオレンジ、赤まで色とりどり。まるで絵の具をこぼしたような美しさです。
「渓谷って危険じゃない?」という心配もありますが、観光客が行くのは橋の上や遊歩道だけなので安全です。ただし、小さなお子さんは手を繋いで歩いてくださいね。
御在所エリア(9月下旬〜10月上旬見頃)
ここは個人的に一番おすすめしたいスポットです。なぜかというと、常緑樹のトドマツ(モミの木の仲間です)の深い緑と、紅葉の赤や黄色のコントラストが本当に美しいから。
「トドマツって何?」というお子さんには、「クリスマスツリーみたいな木だよ」と言うとイメージしやすいかもしれませんね。

比較的人が少ないので、家族写真を撮るにはぴったり。インスタ映えも間違いなしです!
アスピーテライン沿いの絶景ドライブ(9月下旬〜10月中旬)

「アスピーテライン」って聞き慣れない名前ですよね。これは八幡平を横断する景色の美しいドライブコースのことです。全長約27kmあります。
車窓から紅葉を楽しめるので、小さなお子さんがいても楽々。「まだ着かないの〜?」なんて言わせません(笑)。だって、窓の外がずっと絶景なんですから。
運転する方への注意点ですが、あまりに景色が美しすぎて運転に集中できなくなることがあります。安全運転第一で、写真は停車してから撮ってくださいね。
県民の森周辺(10月中旬〜10月下旬見頃)
最後にご紹介するのは穴場スポット。他の場所が見頃を過ぎても、ここはまだ美しい紅葉が楽しめます。
2024年には「八幡平紅葉まつり」も開催されて、地元の美味しいものも味わえました。2025年の開催予定はまだ発表されていませんが、期待したいですね。
八幡平観光協会 公式サイト
家族で楽しむ八幡平温泉郷

後生掛温泉:「馬で来て足駄で帰る」名湯体験

この温泉、名前からしてユニークですよね。「後生掛(ごしょうがけ)」って、なんだか怖そう…と思うかもしれませんが、大丈夫!実は「後生大事」という意味で、健康になる温泉という意味なんです。
「馬で来て足駄で帰る」という昔からの言い伝えがあります。これは「病気で馬に乗せられて来た人も、温泉に入れば元気になって歩いて帰れる」という意味。つまり、それだけ効果的な温泉ということですね。
ここの名物「箱蒸風呂」は、木の箱に首だけ出して入るサウナみたいなもの。
日帰り入浴もできるので、気軽に立ち寄れます。料金は大人500円程度とリーズナブル。家族4人で行っても1500円程度です。
訪問前に施設へ営業時間や料金の最新情報を問い合わせることをおすすめします。
松川温泉:静寂の中の山あいの秘湯

松川温泉は本当に静かで、都会の喧騒を忘れさせてくれる場所です。2軒が中心となっている小さな温泉宿が川沿いに並んでいて、どこもアットホームな雰囲気。
源泉100%かけ流しの白濁したお湯は、硫黄の匂いがちょっとしますが、これが温泉らしくていいんです。「卵の腐ったような匂い」なんて言われることもありますが、慣れると気になりません。
混浴露天風呂もありますが、女性専用もあるので安心してくださいね。家族みんなでゆっくり浸かれます。
訪問前に各温泉施設へ営業状況をご確認いただくことをおすすめします。
アクセス・駐車場情報

車でのアクセス
出発地点 | 所要時間 | 主要ルート |
東京 | 約4.5〜5時間 | 東北自動車道→松尾八幡平IC |
仙台 | 約2.5〜3時間 | 東北自動車道→松尾八幡平IC |
新潟 | 約4〜4.5時間 | 日本海東北自動車道→湯田IC |
所要時間は交通状況・天候・季節により変動します
重要な注意点:
- 松尾八幡平ICから八幡平山頂付近まで約1時間程度(道路状況により変動)
- 冬期通行止め:11月上旬〜4月中旬
- 紅葉シーズンの夜間通行止めあり(17:00〜翌朝8:30)
- 岩手山登山規制等の情報も変動する場合があります
- 最新の道路規制情報は必ず八幡平市観光協会の公式サイト等でご確認ください
「高速代が心配…」という方もいらっしゃるかもしれませんね。東京から往復で約15,000円程度。
家族4人分の電車代と比べると、意外とお得かもしれません。しかも車なら荷物の心配もなく、お土産もたくさん買えますしね。
駐車場について
八幡平には複数の駐車場がありますが、場所により料金や台数が異なります。
- 有料駐車場:普通車500円程度(場所により変動)
- 無料駐車場:複数箇所あり
- 収容台数:場所により50〜100台程度
駐車場は複数あり、料金や台数は場所により異なります。 特に紅葉シーズンは混雑することもあるので、早めの到着がおすすめです。

最新情報は必ず八幡平市観光協会の公式サイトで確認ください。
八幡平観光協会 公式サイト
八幡平紅葉旅行のベストプラン

1泊2日モデルコース
1日目
- 8:30 東京出発(朝食は車内で)
- 13:30〜14:00 八幡平到着・山頂エリア紅葉鑑賞
- 15:30 後生掛温泉で疲れを癒す
- 17:00 松川温泉で宿泊・夕食は地元の山の幸
2日目
- 8:30 ホテル出発
- 9:00 アスピーテライン紅葉ドライブ
- 11:00 松川渓谷散策・写真撮影
- 12:30 地元グルメランチ
- 14:00 お土産購入
- 14:30 現地出発
- 19:30〜20:00 東京到着

「1泊だと慌ただしくない?」という心配もありますが、八幡平は範囲がそれほど広くないので、効率よく回れます
よくある質問(FAQ)

Q. 八幡平の紅葉はいつが見頃ですか?
A. 標高により異なります。山頂エリア:9月下旬〜10月上旬、松川渓谷:10月上旬〜中旬、県民の森周辺:10月中旬〜下旬が見頃です。
Q. 小さな子どもでも楽しめますか?
A. はい!車からの景色鑑賞、整備された木道散策、子ども向けの温泉体験など、ファミリー向けです。
Q. 雨の日でも楽しめますか?
A. 温泉巡りやレストハウスでの休憩、屋根付き展望台など、天候に左右されにくい楽しみ方もあります。
Q. 宿泊しないと楽しめませんか?
A. 日帰りでも充分楽しめます!ただし、温泉でゆっくりしたい方は1泊がおすすめです。
まとめ:都市では味わえない贅沢時間

正直に言うと、私も最初は「そんなに有名じゃない場所で大丈夫?」って思っていました(笑)
でも実際に東北各地を巡ってみて、有名じゃないからこそ良いんだなって実感しています。
人混みを気にせず、お子さんのペースでゆっくり楽しめる。坂上田村麻呂の伝説に思いを馳せながら歴史に触れられる。個性的な温泉で疲れを癒して、地元の美味しいものを味わう。
これって、都市部の有名観光地では絶対に味わえない贅沢な時間ですよね。
今年の秋は、ちょっと冒険してみませんか?きっと家族みんなの心に残る、素敵な思い出になりますよ!
コメント