【まだら子和え】青森冬の郷土料理 たった2つの材料で作るご当地レシピ

冬の寒い夜、家族が喜ぶ新しい一品を探していませんか?

青森には、たった2つの材料で作れる“伝統の郷土料理”があるんです。

毎年12月から2月、産卵のために陸奥湾(むつわん)に集まる真鱈(まだら)。

そこでは昔から盛んに鱈漁が行われてきました。

昭和20年頃までは、年の瀬に大きな鱈に縄をかけ、雪道を引きずって持ち帰る光景がみられました。

その真鱈の子(たらこ)を使った「まだらの子和え」は、昭和時代から青森の家庭で愛され続けてきた伝統料理です。

この記事は、東北観光推進機構 東北PR局 山形県アンバサダーで山形県酒田市在住のフリーアナウンサー 荒生沙緒利がご紹介しています。

荒生沙緒利
荒生沙緒利

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プチプチとした食感と甘じょっぱい味付けは、お子様も思わず「おかわり!」と言ってしまう美味しさ。しかも、たった15分で完成する手軽さも魅力です。青森では、毎年お正月に欠かせない縁起物としても親しまれています。

寒い冬の夜に、青森の伝統的な家庭の味を、あなたの食卓に取り入れてみませんか?

この記事では、本場・青森の郷土料理「まだらの子和え」の作り方から、美味しく作るコツまで、詳しくご紹介していきます。

冬の食卓を彩る青森の伝統料理

真鱈(まだら)という魚をご存知ですか?辛子明太子でおなじみのスケトウダラの仲間なのですが、実は青森では「タラと言えば真鱈」というほど馴染み深い魚なんです。

冬の真鱈は、脂がたっぷりと乗っていて最高においしい時期。その新鮮な真鱈の子(卵)を使った「まだらの子和え」は、青森の家庭では欠かせない冬の定番メニューです。

卵の大きさはスケトウダラの物よりも粒が大きく、存在感があります。まるで宝石のようにキラキラとした輝きがあるんですよ。

産卵時期の卵がたくさん入っているメスよりも、白子を持つオスのほうが高値で取引されています。ですが、メスの持ってる卵=真鱈子だっておいしさは負けていませんよ。

東北の冬の食卓を想像すると、温かい鍋を囲む家族の笑顔が浮かびますね。

材料はシンプル!とても簡単なレシピです

材料(4人分)

  • まだらの子(卵) 200g 
  • つきこんにゃく  400g
  • 生姜(薄切り)  4~5枚
  • 熱湯       適量
  • サラダ油     大さじ1

【A】

  • 酒        大さじ2
  • みりん      大さじ2
  • さとう      大さじ1と1/2
  • しょうゆ     大さじ5
  • だし汁      カップ1/2
  • 細ねぎ(小口切り)1~2本

手順

作り方はシンプル!お子さんと一緒に作るのも楽しいですよ。

1、つきこんにゃくは、さっと茹でます (茹でることで臭みが取れて美味しくなります)

    2、生姜は千切りにします (スーパーの薬味コーナーで売っている「きざみ生姜」でもOK!忙しい日はこれを使って時短しちゃいます!)

    3、まだらの子はさっと熱湯をかけ、包丁で薄皮に切り込みを入れます (生臭さが気になる方は、この工程を丁寧にすることがポイントです)

    4、鍋にサラダ油、2を入れ火にかけ香りが出たら1を加えて炒めます。3を加えさっと炒め、薄皮は取り出します

    5、【A】を順に加え、煮汁がなくなるまで煮詰めます (甘じょっぱい味が苦手なお子様は、砂糖を少し減らしてみてください)

    6、器に盛り、細ねぎを散らします

      つきこんにゃくは、板こんにゃくを細長く加工した日本の伝統食材です。

      糸こんにゃくより太めで食べ応えがあり、煮物や炒め物に加えると料理にボリュームと食感のアクセントをプラスできます。

      北海道の郷土料理「つきこんにゃくの子和え」をはじめ、全国各地の家庭料理で親しまれている和風食材です。

      失敗知らずの作り方のコツ

      新鮮なまだらの子を選ぼう

      新鮮なまだらの子は、皮の色は黒や斑、ピンクと様々な色をしています。中の卵がきれいな薄ピンク色で、ツヤのあるものがGOOD!つぶつぶがしっかりしていてハリのあるものを選ぶと食感も最高!

      実は私、初めて見た卵のかたまりは黒いものだったので、その皮の色の見た目にビックリしてしまいました。

      臭みを取るひと手間

      まだらの子は生臭さが気になる方も多いのですが、ちょっとしたコツで解決できます。熱湯をさっとかけることで、独特のにおいが和らぎ、プチプチした食感も残すことができます。

      ※熱湯はサッとかけるだけでOK!長くお湯にさらしたままだと固くなってしまいます。

      子どもが喜ぶ!アレンジレシピ

      冬の旬野菜 大根バージョン

      冬が旬の大根をこんにゃくの代わりに替えて。味がしみて柔らかく煮えた大根に食欲を掻き立てられ、モリモリと食べられます。

      人参入りカラフルバージョン

      青森の家庭では、人参を細切りにして加えることも。オレンジ色が鮮やかで、お正月のおせち料理にもぴったり!

      しらたき de 食感やわらか、時短バージョン

      ほどよい太さで弾力がある、つきこんにゃくの代わりにしらたき(糸こんにゃく)を使うと、食感がやわらかくなります。味の染み込みも早いのでさらに時短に。時短は主婦の味方ですね。

      保存方法と作り置きのコツ

      作り置きOKなのが嬉しいポイント!冷蔵庫で3日、冷凍なら1ヶ月保存できます。 

      ※冷凍する際は空気を抜いて密閉容器に入れてください。

      ※こんにゃくはそのほとんどが水分。凍ると食感が変わるので、野菜を使ったバージョンを保存するのがおすすめです。凍ったこんにゃくはプルプルと柔らかいものが硬くコリコリとした状態に変化し、元には戻りません。

      おいしさの秘密は青森の自然にあり!

      「鱈」という字の通り、真鱈もスケトウダラ(助惣鱈/介党鱈)もどちらの鱈も、雪が降る寒さが厳しい冬に旬を迎えます。

      青森県の陸奥湾では、毎年12月になると真鱈が産卵のために集まります。寒い海で育った真鱈は、身が引き締まっていて、子(卵)も特においしいんです。まるで自然からの贈り物のようですね。

      昔から青森の家庭では、年末に大きな真鱈を買って、家族みんなで料理を楽しむ習慣がありました。大きいものは体長が1メートルを超え、中には20キログラムを超えるまでに成長したものもいます。その大きさもさることながら、鱈は余すことなく食べられる、まさに青森の冬の味覚の王様なんです!

      陸奥湾に臨む、青森県むつ市脇野沢地区は鱈漁が盛んで「鱈の里」と呼ばれています。毎年鱈の時期になると「真冬の鱈まつり」が開催されています。

      よくある質問

      Q. 生のまだらこが手に入らない時は?

      A. 冷凍のたらこでも代用できます。流水解凍や冷蔵庫内で自然解凍してから使ってくださいね。

      Q. 子どもが薄味を好む場合は?

      A. 作り方の【A】の調味料を2/3量にすると、優しい味わいになります。

      手軽に作れる本場の味

      まだらの子和えは、材料も少なく、15分程度で作れる手軽さが魅力。しかも、作り置きができるので、忙しい平日の夕食の味方になること間違いなしです。

      この機会に青森の伝統的な家庭料理を、ぜひご家庭で味わってみてください。きっと、「また作って!」とリクエストが来るはず。

      他にも青森には魅力的な郷土料理がたくさんあります。これをきっかけに、東北の食文化にもっと親しんでいただけたら嬉しいです。

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