秋田県にかほ市出身の漫画家・藤本タツキ作品「ルックバック」が映画化され、2024年6月28日に劇場版アニメ公開予定と発表されました。
#藤本タツキ 渾身の青春物語
— ルックバック【劇場アニメ公式】2024年6月28日(金)全国公開 (@lookback_anime) 2024年2月13日
『#ルックバック』
6月28日(金)劇場アニメ化決定
「ジャンプ+」にて、初日で閲覧数250万以上を記録した話題作『ルックバック』が劇場アニメ化されることが決定致しました。
監督・脚本・キャラクターデザイン:#押山清高
✅公式HP:https://t.co/LIjGO8G26I pic.twitter.com/ntEhsINZbG
さらに、大人気の「チェンソーマン」から映画「劇場版『チェンソーマン レゼ篇』」の制作が決定したことから、さらに人気を集めています。
大人気のチェンソーマン・ルックバックに登場するシーンはどこ?
山形県在住で東北アンバサダー兼アナウンサーのサニーが考察しました。
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作者・藤本タツキとは?
秋田県にかほ市出身。
秋田県立仁賀保高等学校情報メディア科CGデザインコース卒業後、山形県にある東北芸術工科大学美術科洋画コースに進学。卒業。
秋田県にかほ市の広報誌「広報にかほ」にも採用されました。
代表作
・『ファイアパンチ』:ウェブコミック配信サイト『少年ジャンプ+』(集英社)2016年4月18日より2018年1月1日まで毎週月曜日更新で連載
・『チェンソーマン』:『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて第1部「公安編」が2019年1号から2021年2号まで連載され、第2部「学園編」は『少年ジャンプ+』(同社)にて2022年7月13日より連載中。コミックス15巻までの累計発行部数は2023年8月時点で2600万部を突破している。
メディアミックスとして2022年10月から12月までテレビアニメが放送されました。
・『ルックバック』:『少年ジャンプ+』(集英社)にて2021年7月19日に公開された、全143ページからなる長編読み切り。小学4年生の藤野と、同校に在籍する不登校の京本の、漫画を描く山形県在住の女子2人の人生が描かれている。
藤本タツキの故郷
秋田県にかほ市は、秋田県の南西部に位置する市で、秋田県で唯一のひらがなで表記する自治体です。
人口は約2・5万人という小さな街に、藤本先生は高校を卒業する18歳まで住んでいました。
藤本先生は、幼少期からよく絵を描いていて、高校1 〜2年頃よりウェブコミック投稿サイト「新都社」に「長門は俺」名義でウェブコミックをアップしていたことがわかっています。
にかほ市の自宅で制作していた作品があるなんて東北人としては嬉しいですよね。
藤本タツキ作品・おすすめ聖地巡礼
チェンソーマン・銃の悪魔が登場する聖地
チェンソーマン・75話
“1997年9月12日午後3時18分21秒、秋田県にかほ市沖合より12秒間銃の悪魔出現’’
教会はないものの、秋田県と山形県との県境にある道の駅「ねむの丘」から見た景色と似ています。
にかほ市は日本海に面していて美しい海岸線が広がっています。
道の駅象潟「ねむの丘」
住所:秋田県にかほ市象潟町字大塩越73-1
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ルックバック・町へ遊びに行くシーン
主人公2人が街中の横断歩道を楽しそうに渡っているカットのデパートロゴが
閉店した旧・大沼デパートと似ている!!
ということは、遊びに行っている街は「山形県山形市七日町」
旧大沼デパート
住所:山形県山形市七日町1-2-30
藤本タツキさんは、山形県山形市にある東北芸術工科大学卒業生です。
※大沼デパートは、2020年(令和2年)1月に経営破綻して閉店
ルックバック・東北芸術工科大学
作品の中で重要なシーンに出てくる藤本タツキさんの母校・東北芸術工科大学。
水上能楽堂が非常に美しい校舎です。
東北芸術工科大学
住所:山形県山形市上桜田3-4-5
大学のHPには「活躍する卒業生」の欄に名を連ねています。
ルックバック・2人の作品に出てくる灯台
この灯台の形を見た時に、酒田の日和山公園にある六角灯台に似ている!とハッとしましたが、あなたはどう思いますか?!
日和山公園
住所:山形県酒田市南新町1丁目10
ルックバック・映画予告の中の山
電車の中で2人がお喋りをしているシーンに出てくる山。
秋田県民・山形県民ならすぐにわかりますよね!?
秋田県側から見た『鳥海山』ですね!見ていて嬉しくなりました。
映画予告では、方言が使われています!
月山/出羽三山神社
住所:山形県鶴岡市羽黒町手向字手向7
秋田県出身の漫画家
秋田県には藤本タツキさん以外にもたくさんの漫画家がいます。
秋田の壮大な自然が、インスピレーションを与えるのかもしれませんね。
矢口 高雄
出身地:秋田県横手市
代表作:釣りキチ三平
アニメ化や映画化もされ、累計発行部数は5000万部を突破。
活動期間:1969年 – 2020年(満81歳)
矢口の次女 かおるです。
— 矢口高雄/矢口プロ (@yaguchi_takao) November 25, 2020
父・矢口高雄は11/20に家族が見守るなか、眠るように息を引き取りました。今年5月に膵臓がんが見つかり、約半年病気と闘っていました。すごく辛くて苦しかったはずだけど、涙も見せず頑張りました。最後まで格好良い自慢の父でした。パパ、ありがとう。そして、お疲れ様。 pic.twitter.com/mcjw1eOuye
簡単な経歴
矢口 高雄は、「西遊記」や「のらくろ」が好きで漫画を読むのが趣味となり、手塚治虫が描いた「流線型事件」、「メトロポリス」からは特に影響を与えられたと語っています。漫画を始めた当初は評価を得られませんでしたが、「ゲゲゲの鬼太郎」を描いた漫画家・水木しげるにアドバイスを貰い、1969年に月刊漫画ガロにて「長持唄考」で漫画家デビューを飾りました。
趣味の釣りをテーマにした「釣りキチ三平」の連載が開始されるとすぐに大ヒットへと繋がります。
1995年には、「横手市増田まんが美術館」が開館して、名誉館長に就任しました。
高橋 よしひろ
出身地:秋田県雄勝郡東成瀬村
代表作:銀牙 -流れ星 銀-
アニメ化もされており、累計発行部数は1000万部を超え、国境を超えて人気の作品です。
活動期間:1971年 〜現在
簡単な経歴
高橋 よしひろは、「巨人の星」や「牙王」といった漫画の影響を受け、小学6年生から漫画を描くようになりました。上京し、「サラリーマン金太郎」作者・本宮ひろ志のアシスタントとなり、週刊少年ジャンプの手塚賞に応募・落選しましたが、編集者の目に留まり、掲載されることになりました。
その後、1973年に「おれのアルプス」という作品で手塚賞の佳作を受賞。
1983年には熊犬を主人公とした漫画「銀牙 -流れ星 銀-」の連載が開始されて大ヒット作品となりました。
2021年、「横手市増田まんが美術館」の2代目名誉館長に就任。
遠藤 浩輝
出身地:秋田県秋田市
代表作:EDEN 〜It’s an Endless World!〜
「新世紀エヴァンゲリオン」に影響を受けて作られた作品と言われている。
活動期間:1995年 〜現在
簡単な経歴
遠藤 浩輝は、最初は画家を目指して美大に進学しますが、漫画を描き始めるようになります。
1995年の作品「カラスと少女とヤクザ」がアフタヌーン四季賞で入賞し、漫画家としてデビュー。
次の作品「きっとかわいい女の子だから」でも、四季賞を受賞。
1997年に月刊アフタヌーンにて、SF漫画「EDEN 〜It’s an Endless World!〜」の連載を開始します。
小池一夫
出身地:秋田県大仙市
代表作:子連れ狼
テレビや映画、ゲームにもなりました。
多言語でも出版され累計発行部数は全世界で1100万部以上の大人気作品へ。
活動期間 :1960年代 – 2019年(満82歳)
簡単な経歴
小池一夫は、幼少期から同級生よりも体が大きく、本を読むのが好きで、大学生の頃には小説家を目指しますが、挫折。
その後、ゴルフ場で勤務していた際、またまた見かけた雑誌少年に、漫画プロダクションの原作者募集を発見して応募。さいとうプロダクション所属となる。
「ゴルゴ13」などの原作を担当した後、独立し「ノスパイプ戦線」で漫画家デビューを果たす。
その他のおすすめスポット
漫画や藤本タツキさんに関連するおすすめスポットをご紹介します。
横手市増田まんが美術館
住所:秋田県横手市増田町増田字新町285
日本で初めてのマンガ原画をテーマにした美術館。
初代名誉館長は「釣りキチ三平」作者・矢口高雄。2代名誉館長は、「銀牙 -流れ星 」作者・高橋よしひろ。
秋田市文化創造館
住所:秋田県秋田市千秋明徳町3−16
秋田市文化創造館のHP・連載にて作者が寄稿しています。
幼少期の思い出
生まれ育った秋田を出て活動・表現することを選んだ方々に、
子ども時代の記憶をご執筆いただきました。
秋田の風土はその感性をどのように培ったのか、
あらためて、秋田とはどのような場所なのか。
「秋田市文化創造館に期待すること」もうかがいました。
故郷から学んだこと
藤本タツキ(漫画家)
僕は秋田県にあるにかほ市という所で育ちました。
田んぼが地平線の奥まで続き、家の畳を蟻が当然のように歩くくらいのド田舎です。
ジブリのアニメを見ていると自然の偉大さや恐ろしさが伝わってきます。
しかしその自然が僕の幼少期には日常にあったので、自然と非自然との境目が曖昧なまま生活をしていました。
出典:秋田市文化創造館 公式HP夜の自動販売機には時々カブトムシやクワガタもくっついているので、友達と採りにいったりしていました。
その時の自動販売機は山に生えている木々と同じ認識でした。
大人になって本や誰かの話を聞いていると自然の見方が変わっていきます。
僕がにかほ市で見た木々はおそらくすべて植林だとわかりました。
田んぼの横に流れている小さい川など市で作られたものだし、カブトムシを採りに行った山は、月に2,3回、管理者が整備をしているそうです。
自分が自然と認識していたものはすべて人の手が加えられた非自然でした。
あの時、自然と非自然の曖昧さは正しい感覚だったのだと思います。
芦奈野ひとし先生の『ヨコハマ買い出し紀行』の中で同じような感覚の描写をいくつか見つけました。
本編では草木と長い時間をかけて同化していった地蔵?のようなものが出てきます。
おそらくその地蔵は昔の人が作ったロボットのようなものなのですが、今の人からみるともう自然と非自然の境目が薄くなっています。
主人公の親友ココネというキャラクターも作中で地域の人々とふれあい、町に馴染んでいき人間らしくなっていきます。
意識をしなければ幼少期にふれあい馴染んだものが自然、それより後の物は全て不自然、非自然と認識していくのだと思います。
大人になってあまり新しいジャンルの音楽にハマれないのもそれが不自然だからだと思います。
曖昧な境界を持っていてもいいということを僕は秋田県にかほ市から学びました。
そうすれば常に新しい事を面白がれると思います。
なんかチグハグな気がしますが、文章を書きなれていないので許してください。
まとめ
秋田・山形を中心とした場所がたくさん出てくる藤本タツキ作品。
これから、映画が公開されることから聖地巡礼が盛り上がること間違いなしです。
劇場版ルックバックの公開は6月28日なので、その前にもう一度、作品を見返してみるのもおすすめです!
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