
季節の変わり目、実家や知人から野菜や漬物の差し入れが増える時期ですね。
特に保存食として重宝されるたくあんは、時に「ありがたい悲鳴」を上げることも。
そんな食卓の悩みを解決する材料を和えるだけ5分でできる簡単レシピの一品をご紹介します。
ある日のこと、我が家の冷蔵庫を開けると、ご近所さんから頂いた「たくあん」がどっさり!
「まだまだあるんだけど…」そんな時に閃いたのが、『たくあんきゅうりごま和え』でした。
この記事は、東北観光推進機構 東北PR局 山形県アンバサダーで山形県酒田市在住のフリーアナウンサー 荒生沙緒利がご紹介しています。


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このレシピの魅力は何といっても手軽さ。
火を使わず、材料を切って和えるだけで完成する時短メニューです。
しかし、そのおいしさの秘密は「板ずり」という昔ながらの下ごしらえにあります。
この伝統的な技法を取り入れることで、きゅうりの食感と味わいがぐっと引き立つんです。
料理初心者の方も、お子さんと一緒に楽しみながら挑戦できる、きゅうりの板ずりの基本をマスターしてみましょう!
チャレンジ!きゅうりの板ずり特別講座
板ずりって何?料理上手の秘密の技
板ずりは、きゅうりをまな板の上で塩をふりかけ、手で転がしながらこする、日本の伝統的な下ごしらえの技。シンプルな作業ですが、料理の味と見た目がぐんと良くなるんです。
板ずりできゅうり大変身!
独特の苦み・渋みを減らすには?
きゅうりの苦みや渋みって、実は2種類の成分が原因です!苦い味の正体はへた側に多いククルビタシンC、渋さの元は皮の下に含まれるギ酸。板ずりをすると、皮の組織が壊れて渋み成分が減るので食べやすくなります。
色が鮮やかになる理由とは?
それは塩の作用!鮮やかな緑色に変身。色鮮やかな料理はSNSにも映えます。
食感はどうなるの?
余分な水分が抜けてシャキシャキに。表面がツルツルになり、口当たりが劇的に改善されます。
子どもも一緒に!板ずりお手伝いガイド
お手伝いを通して食に興味を持ってくれたらうれしいですよね。お料理は子どもの成長にピッタリの学びの場になります。五感を使って楽しんでくださいね!成長に合わせたポイントも紹介します。
たくあんきゅうりごま和えレシピ
材料(4〜5人分)
- きゅうり 300g(3本くらい)
- たくあん 50g
- いりごま 大さじ1
- 塩(味付け用)ひとつまみ
- 塩(板ずり用)適量


たくあんはこの大きさに切りました!細切りだとお子さんでも食べやすいですね♪
基本の作り方
1、きゅうりを塩で板ずりし、洗い流します。

2、きゅうりは、半月切り。たくあんを細切りにします。
※食べやすくお好みの切り方で大丈夫です!

3、塩・ごまを加えて和えたらできあがり!


💡ポイント💡
- たくあんに塩分があるので、味付けが十分なら味付け用の塩は入れなくても良いです。
- 切る太さは好みに合わせて調整してください。太くすればボリボリとした歯ごたえ、細いとシャキシャキとした食感に。私は太めにしておつまみにするのがお気に入りです。
子どものお手伝い
成長段階に合わせてお手伝いの内容は調整してください。
ステップ1:きゅうりの下ごしらえ(板ずり)
まずはさわってみよう! 「ザラザラだね」「長いね」観察するのも楽しい時間です。
小さな子もできる!
- お水でジャブジャブ洗おう。
- 塩をふりかけてみよう。
ちょっと大きくなったら挑戦!
- 板ずりにチャレンジ。手のひらを使って転がそう。
- どんな音がするかな?
「色が濃くなったね」「ツルツルしてきた!」 変化を楽しむことで、料理の面白さを自然に学べます。
ステップ2:たくあんときゅうりを切ってみよう!
小さな子もできる!
- 大人が切った食材をボウルに入れるお手伝い。
包丁を使えるようになったら
- 食材を切ってみよう!均等かな?
ステップ3:和える
小さな子も主役になれる作業。ごまを入れ、ぐるぐる混ぜる。
「できた!!」その喜びが、達成感と自信につながります。
板ずりのメリットを伝えよう
苦味が和らいだり、食感が変化したり、色が鮮やかになる。お手伝いを通し、「昔の人ってすごいね!」と、伝統的な調理方法を知ることができます。
特別な調理器具がなくても工夫次第でおいしく食べられる体験になりますよ。
お手伝い後のご褒美
「お料理って楽しい!」 そんな気持ちが、食育の第一歩。
板ずりを体験しながら、食材の変化に気づいたり、自分で作る喜びを味わったり…。
料理は集中力や手先の器用さを育み、達成感も味わえます。このレシピを通して、親子の時間がもっと楽しくなること間違いなし!
がんばってくれたらたくさんほめて、楽しく食べてください。お手伝い写真を撮って、成長記録に残すのも良いですね。
「きゅうり板ずり名人認定証」を手作りして、SNSにアップするのも楽しいですね!
「うちでもやってみたい!」と共感のコメントが付くはず!


板摺り名人認定証をダウンロードして、名前を入力して使ってくださいね!
個性がいろいろ。東北の特色のあるきゅうり

このレシピで欠かせないきゅうり。一見同じに見えて実は、様々な種類が存在します。食感や風味にも違いがあるんですよ。
きゅうりは大きく分けて以下のような種類があります。
白いぼきゅうり
流通している最も一般的なタイプで、いぼが白く、皮が薄いのが特徴。シャキシャキしていて、サラダなどの生食向き。
黒いぼきゅうり
かつては主流だったタイプで、いぼが黒く、皮が厚いのが特徴。炒め物などの加熱調理向き。
いぼなしきゅうり
表面がなめらかで、いぼがないタイプのきゅうり。独特の風味が少なく、きゅうりが苦手な人におすすめ。
東北のご当地きゅうり
ここからは東北で作られている特徴的なきゅうりのご紹介です。きゅうりは夏野菜のイメージがありますが、東北では一年中作られています。2023年の生産量では福島県が全国4位にランクイン!東北全体では90,250トンにもなりました。
品種名 | 画像 | 産地 | 特徴 |
会津余蒔きゅうり(あいづよまききゅうり) | 福島県会津地方 | 余った土地に種を蒔いた、農繁期の合間に蒔いたと言われる(諸説あり)。太く、歯ごたえが良く、漬物に適している。 | |
勘次郎胡瓜(かんじろうきゅうり) | 山形県真室川町 | 皮が薄く、皮は黄緑色をしている。独特の青臭さが少ない。漬物にしても変色しにくい特徴がある。 | |
糠塚きゅうり(ぬかづかきゅうり) | 青森県八戸市糠塚地区 | 表面のいぼが少なく外観はなめらか。重さは500gにもなる。ほのかな苦味とシャキシャキ食感が特徴。 |
これらの伝統野菜は、それぞれの地域で大切に栽培されてきました。独特の特徴がある貴重な品種です。ぜひ旬の時期に味わってください。違いが感じられますよ。
出典元
農業生物資源ジーンバンク「余蒔きゅうり」

農林水産省 東北農政局「きゅうり」
農林水産省 東北農政局「青森地域からの便り(令和4年度)」
よくある質問コーナー
Q.子どもが野菜嫌いなんだけど?
きゅうりを細かく切って、ごまと和えることで青臭さを減らせます。
Q.たくあんは何を選べばいいの?
甘め、酸っぱめなど、好きなものでOK。秋田県の名産「いぶりがっこ(燻製たくあん)」も、スモーキーな味わいでおいしかったですよ。
Q.日持ちはする?
冷蔵庫で2〜3日ほど保存可能です。
まとめ:楽しみながら作る「たくあん救済レシピ」
「たくあんきゅうりごま和え」は火を使わず、材料を和えるだけの簡単レシピ。東北の保存食の知恵が詰まった一品です。
板ずりというシンプルな技で、きゅうりがシャキシャキに変身。子どもとのお料理タイムは、食育にもつながります。
たくあんの消費に悩んでいた私が偶然生み出したこのレシピは、簡単に作れるので定番メニューになりました。
東北のたくあんやきゅうりを取り入れて、ぜひ作ってみてください。
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