「夏休み、東北で思いっきり自然を満喫したい」
そんな方には青森と秋田の県境に広がる十和田湖がおすすめです。標高約400メートルの高原にある避暑地で、猛暑が続く夏でもひんやりした湖でカヌーやSUPを楽しめるアウトドアスポット。
この記事では、初めての方でも迷わないよう夏の十和田湖や奥入瀬渓流での遊び方と1泊2日で巡るモデルコース、アクセスや注意点を解説します。

荒生沙緒利
SAORI ARAO
- 山形県アンバサダー@東北観光推進機構 東北PR局
- フリーアナウンサー
- 山形県酒田市在住
十和田湖ってどんな場所?|押さえたい基本情報

標高約400mの避暑地、日本有数の深さを誇るカルデラ湖
十和田湖は青森県と秋田県にまたがるカルデラ湖で、約20万年前の火山活動によって生まれました。最大水深は約327メートルと国内有数の深さを誇り、その水は高い透明度で知られています。標高が高いぶん夏でも空気がひんやりと涼しく、都市部の蒸し暑さから逃れたい人にぴったりの避暑地。
さおり猛暑が続く時期でも、ここでは別世界のような清涼感を味わえます。
観光の拠点「休屋」とシンボル「乙女の像」
湖畔でいちばんにぎわうのが、宿や飲食店、遊覧船乗り場が集まる休屋(やすみや)地区です。昭和28年、国立公園指定15周年を記念して建てられた、2人の裸婦が向かい合う高さ約2.1メートルのブロンズ像です。
観光の拠点になるエリアなので、初めての方はここを起点に計画すると迷いません。湖畔には、詩人で彫刻家の高村光太郎が手がけた最後の作品「乙女の像」が立ち、十和田湖のシンボルになっています。
湖は深く水温が低めですが、夏は浅瀬で足をつけたり水遊びを楽しんだりできます。本格的な遊泳には向かないので、後述するカヌーやSUPで水とふれあうのがおすすめです。
夏の十和田湖の遊び方|カヌー・SUP・遊覧船

カヌー・SUP:透明度の高い湖面を漕ぐ夏の主役
夏の十和田湖を五感で味わうなら、カナディアンカヌーやSUP(スタンドアップパドルボード)が主役です。地元ガイドが同行するツアーが複数あり、SUPは例年6月ごろから本格シーズンがスタート。風のない朝は湖面が鏡のように静まり、ボードやボートからの低い視点でしか見られない景色に出会えます。
遊覧船:歩かずに絶景を楽しめる定番
約50分で楽しめる、歩かずに涼める移動手段
体力に自信がない方や小さなお子さま連れには、約50分の遊覧船クルーズが安心です。十和田観光電鉄が運航しており、休屋を発着するコースのほか、奥入瀬渓流の入口にあたる子ノ口(ねのくち)へ向かうコースもあります。
湖上は陸より涼しく、歩き疲れることなく絶景を楽しめるため、夏の暑さをしのぐ移動手段としてもうってつけです。
料金の目安(休屋発着コース)
| 区分 | 料金(目安) |
| 大人 | 1,440円 |
| 子ども | 720円 |
※未就学児は、大人1名につき1名分が無料です。
※運航期間・時刻・料金は変わることがあるため、出発前に十和田観光電鉄の公式サイトで最新情報をご確認ください。
奥入瀬渓流とセットで巡るのがおすすめ
子ノ口行きのコースを選べば、遊覧船を降りてそのまま奥入瀬渓流の散策へと自然につなげられます。湖と渓流を1日で味わえる、夏にうれしい涼しいルートです。
夏の1泊2日モデルコース|東京発・八戸経由の王道ルート
夏の十和田湖は湖でカヌーやSUPを楽しみ、翌日は奥入瀬渓流で涼む1泊2日が、満足度の高い回り方でしょう。具体的なアクティビティとモデルコース、夏ならではの注意点を順番に解説していきます。
【1日目】湖で思いきり水遊び
| 時間帯 | 行程・内容 |
|---|---|
| 午前・移動 | 東北新幹線で東京駅→八戸駅(約2時間45分)。八戸でレンタカーを借りる、またはJRバスで十和田湖へ。 |
| 午後 | カヌーやSUPで湖上の非日常を満喫。 |
| 夕方 | 乙女の像など涼しい湖畔を散策。 |
| 夜 | 十和田湖畔温泉に宿泊。 |
【2日目】奥入瀬渓流で涼む
| 時間帯 | 行程・内容 |
|---|---|
| 早朝 | 静かな湖畔を散歩(朝もやが残れば幻想的)。 |
| 午前 | 子ノ口から奥入瀬渓流を散策(銚子大滝・阿修羅の流れなど)。 |
| 午後 | 十和田市現代美術館に立ち寄り。 |
| 夕方・帰路 | 八戸駅へ戻り、東京へ。 |
歩き方のコツと移動の注意
奥入瀬渓流は約14kmの遊歩道が続きます。全部歩くと半日仕事になるので、見どころが集中する子ノ口〜雲井の滝あたりを選んで歩くのが、時間に追われないコツ。木陰と水しぶきが涼しく、真夏でも快適に歩けます。
公共交通の場合、十和田湖や奥入瀬を結ぶJRバス(みずうみ号など)は春から秋の季節運行で本数も限られます。自由に動きたいなら八戸駅でのレンタカーが断然便利。車なら東北自動車道・十和田ICから休屋まで約45分です。
夏に行くなら知っておきたい楽しみ方と服装
夏の十和田湖は、ウォータースポーツのベストシーズンです。目的に合わせて準備しましょう。
| 時期 | 楽しみ方 | 服装・装備の目安 |
| 7〜8月 | カヌー・SUPの最盛期。水遊び日和 | 半袖+濡れ対策の着替え+日焼け止め |
| 9月 | 人出が落ち着き静かに楽しめる | 半袖+薄手の羽織り |
夏とはいえ標高が高く、朝晩や水上は肌寒く感じることがあります。濡れてもよい服と着替え、羽織るもの、日焼け止めは必需品です。カヌーやSUPでは水に濡れるため、防水ケースに入れたカメラがあると思い出を残しやすくなります。
地元グルメも外せない|十和田バラ焼きとヒメマス
旅の満足度を左右するのが食事です。十和田に来たら、ご当地グルメ「十和田バラ焼き」は外せません。牛バラ肉と大量のタマネギを、甘辛いしょうゆダレで鉄板で炒める料理で、2014年のB-1グランプリ(福島県郡山市開催)でゴールドグランプリに輝きました。
また、湖の名産なら塩焼きや刺身で味わえるヒメマス。地域や時期によって提供状況が異なるので、宿や店で事前に確認しておくと確実です。
まとめ|今年の夏はぜひ十和田湖へ

夏の十和田湖の旅は、湖でカヌーやSUPを楽しみ、翌日は奥入瀬渓流で涼む1泊2日が王道です。1日目は水遊びと湖畔温泉、2日目は新緑の渓流散策と美術館へ。この流れなら、初めてでも見どころを外さず、暑さも忘れて同行者にも喜んでもらえるはずです。
遠方かつ夏は人気シーズンだからこそ、日程を先に決めてしまうのが後悔しないコツ。水遊びを満喫するなら7〜8月、静かに過ごすなら9月が狙い目です。
さおりひんやり澄んだ夏の東北をぜひ楽しんでください。

