「夏の東北、どこか涼しくて景色がいい場所はないかな」
せっかくの夏休みに移動でもたついたり、同行者をがっかりさせたりはしたくないですよね。
この記事では、岩手と秋田の県境にまたがる高原リゾート八幡平(はちまんたい)を盛岡発の1泊2日モデルコースにまとめました。標高約1,600mの避暑ドライブ、夏だけのお花畑、東北最高所の秘湯まで、回る順番・所要時間・料金つきで紹介します。読み終えるころには「これなら自分でも回れそう」と、計画の最初の一歩が踏み出せるはずです。

荒生沙緒利
SAORI ARAO
- 山形県アンバサダー@東北観光推進機構 東北PR局
- フリーアナウンサー
- 山形県酒田市在住
夏の八幡平で「避暑×絶景」を楽しめる3つの理由

さおりまずは、夏の八幡平がおすすめな3つの理由を紹介します。
理由1:標高1,600mの“天然クーラー”で涼しい
八幡平の山頂は標高1,613.5m。平地より気温がおよそ10℃低く、真夏でも空気がひんやりしています。エアコンいらずの天然クーラーは、暑さに疲れた体にうれしいポイントです。麓が30℃を超える日でも、山頂周辺は上着がほしくなるほど。
「夏の旅行は暑さが心配」という人にこそ、高原の八幡平はぴったりです。
理由2:通行無料のアスピーテラインで雲上の絶景ドライブ
山を貫く八幡平アスピーテラインは、全長約27kmの絶景ドライブロード。火山地形の沼や残雪を眺めながら、雲の上を走るような感覚が味わえます。しかも通行は無料なので、気軽に「ご褒美ドライブ」が楽しめます。
景色が次々と移り変わるため、運転そのものが旅のハイライトになります。
理由3:夏だけのお花畑(高山植物)に出会える
夏は、ここでしか出会えない高山植物のシーズン。八幡沼の湿原に延びる木道沿いでは、7月下旬から8月上旬にかけてニッコウキスゲが黄色いじゅうたんのように咲きます。木道の一部が「キスゲ通り」と呼ばれるほどの群生です。ほかにもワタスゲやチングルマ、コバイケイソウなど、平地では見られない花が次々と現れ、歩くだけで小さな発見が続きます。
カメラ好きにはたまらない季節です。
八幡平アスピーテラインは例年4月中旬〜11月上旬のみ通行可。冬季(11月上旬〜翌4月中旬)は閉鎖されます。夏に行けるのは“季節限定の特権”です。
【1泊2日】夏の八幡平モデルコース(盛岡駅発・レンタカー)

移動で迷わないよう、盛岡駅を起点にしたレンタカー1泊2日プランを、時間の目安つきで組みました。
Day1:盛岡 → アスピーテライン → 山頂散策 → 藤七温泉泊
| 時間帯 | 行程・内容 |
|---|---|
| 午前・移動 | 盛岡でレンタカーを借り、東北自動車道で松尾八幡平ICへ。ICからアスピーテライン経由で山頂エリアまで車で約40分(盛岡駅からの総移動時間は約90分が目安)。 |
| 昼〜午後・散策 | 見返峠駐車場に駐車し、山頂デッキ・ガマ沼・八幡沼をめぐる木道を散策。初心者でも歩きやすい平坦コース(散策コースは下の表を参照)。 |
| 夕方〜夜・宿泊 | 東北最高所(標高約1,400m)の藤七温泉 彩雲荘へ。雲海と岩手山を望む、乳白色のにごり湯を源泉かけ流しで楽しめる秘湯。 |
山頂散策コースの選び方
| コース | 内容 | 距離・所要時間 |
|---|---|---|
| お手軽コース | 山頂デッキ周辺をぐるりと一周。サンダルでなければ普段の靴でOK。 | 約1時間 |
| しっかりコース | 見返峠〜八幡沼〜源太森を周回する。高山植物をたっぷり楽しみたい人向け。 | 約5.5km・約2時間30分 |
Day2:後生掛温泉 → 安比高原 → 盛岡
| 時間帯 | 行程・内容 |
|---|---|
| 午前・温泉 | 秋田県側へ少し足を延ばし、後生掛温泉へ。江戸時代から湯治場として親しまれてきた一軒宿で、泥湯や箱蒸し風呂などユニークな湯が名物。 |
| 午前・散策 | 宿の隣から始まる「後生掛自然研究路」へ。噴気孔オナメ・モトメや大湯沼など、地面から湯が湧く火山地帯を約2km・40分で一周。 |
| 午後・立ち寄り | 通年型リゾートの安比高原へ。濃厚なソフトクリームでひと息。 |
| 夕方・帰路 | 盛岡へ戻り、旅は終了。 |
※新幹線・道路の所要時間、温泉や施設の営業情報、アスピーテラインの開通状況は変動します。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
旅のさいごに|八幡平周辺のご当地グルメ
最後はやっぱりご当地グルメで締めたいところ。盛岡なら、のどごし爽やかな盛岡冷麺が夏にぴったりです。八幡平市内では、ブランド豚を使った郷土の鍋料理も人気。秋田側を回るなら、鹿角エリアのきりたんぽも外せません。涼しい高原を歩いたあとの一杯・一皿は、格別においしく感じられます。
失敗しない!夏でも油断できない3つの注意点
「景色はよかったのに、ここでつまずいた……」を防ぐため、夏ならではの落とし穴を先にお伝えします。どれも知っていれば防げるものばかりです。
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| 公共交通だけで行こうとする | バスは本数が少ない。基本はレンタカーが安心 |
| 薄着で行って震える | 山頂は平地より約10℃低い。夏でも羽織り1枚は必須 |
| 山の上でガソリン切れ | アスピーテライン沿いに給油所なし。麓で満タンに |
どれを選ぶべき?八幡平の3つの秘湯の特徴
「温泉が多すぎて、どれに入ればいいか分からない」という声もよく聞きます。タイプ別に整理したので、好みで選んでください。
| 温泉 | 特徴 | 日帰り入浴の目安 |
|---|---|---|
| 藤七温泉 彩雲荘 | 東北最高所・標高約1,400mの乳白色露天。混浴露天が名物 | 8:00〜17:00/大人700円 |
| 後生掛温泉 | 泥湯・箱蒸しなど多彩な湯。自然研究路が隣接 | 10:30 ~ 15:00 (最終入館14:00)/大人800円・火曜定休 |
| 安比高原 | 通年リゾート。ホテル・ペンションが充実し家族向け | 施設により異なる |
迷ったら、1日目に景色重視で藤七温泉、2日目に湯めぐり重視で後生掛温泉が王道です。どちらも雰囲気が大きく違うので、両方体験すると満足度が高まります。
藤七温泉・後生掛温泉ともに山あいの宿で、営業期間や時間が変動します。お出かけ前に各公式サイトで最新情報を確認してください。
まとめ:今年の夏は八幡平へ!

夏の八幡平を1泊2日で楽しむなら、流れはとてもシンプル。
- Day1:盛岡発 → アスピーテラインで避暑ドライブ → 山頂散策 → 藤七温泉泊
- Day2:後生掛温泉で湯めぐり → 安比高原 → 盛岡へ
涼しさ・絶景・秘湯・お花畑が、移動の無理なく1本の線でつながるのが八幡平の魅力。「どう回ればいいか分からない」という最初の不安さえ越えてしまえば、あとは出発を待つだけです。
旅の成否は、早めの一手で大きく変わります。夏の温泉宿は人気で埋まりやすいので、気になる宿があれば今のうちに空き状況だけでもチェックしておくと安心です。まずは日程を仮押さえして、あなたの夏の予定に“涼しい高原”を一つ加えてみてください。
さおり「あの夏、行ってよかった」と思える旅になるよう願ってます!

