
「冷蔵庫に、まだたくあんが残ってる…どうしよう?」

冷蔵庫を見てため息をついていませんか。
実は私も山形に移住したばかりの頃は、たくあんといえばご飯のお供くらいしか思いつかず、最後まで食べ切るのに苦労していました。
でも!身近な食材の意外な組み合わせで、いつもの食卓が変身しちゃいます。
今回ご紹介するのは、一見、それって合うの?と思ってしまう意外な組み合わせ。しかし、家族からは「これ、意外とイケる!」「おかわり!」の声が続出で、あっという間に完食でした。
この記事は、東北観光推進機構 東北PR局 山形県アンバサダーで山形県酒田市在住のフリーアナウンサー 荒生沙緒利がご紹介しています。


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保存食のたくあんと、清々しい香りの春菊。
この二つの素材の持ち味を活かしたレシピです。たくあんはもう飽きちゃったと思っていた方、春菊は苦いから苦手…と敬遠していた方、必見です!
今回は、この春菊たくあん炒めの作り方や、アレンジと作り置きのコツもご紹介します。
春菊たくあん炒めの魅力

春菊とたくあんの意外な組み合わせ、実はすごく相性がいいんです。春菊の香りとたくあんの塩気が、まるで互いを引き立てあう名コンビのような仕上がりになります。
材料(4人分)
- 春菊 2把(わ)
- たくあん 10㎝(120gくらい)
- ごま油 小さじ2
- 塩コショウ 少々
- しょうゆ 少々
- 白ごま 少々

「え、春菊って苦くて敬遠してたんだけど…」という方に朗報です!
春菊の苦みは、寒さを乗り切るために蓄えられた栄養の証。私も最初はその苦さが苦手でした。でも大丈夫。苦みを抑えるコツを後でしっかりお教えしますね。
作り方とポイント
1、春菊は根元を切り落とし、食べやすい長さに切ります
2、たくあんは輪切りにして、1cm幅の細切りにします
3、フライパンにごま油を熱し、たくあんを入れます

4、たくあんに油が回ったら春菊を加えて、炒め合わせます

5、塩コショウとしょうゆで味を整え、器に盛って白ごまをかけたらできあがり

ワンポイントアドバイス
春菊は最後に入れて
長時間加熱すると苦味が出てしまい、子どもたちから「これ、にが~い」と言われる原因に。炒めすぎないようにし、鮮やかな緑色のままフライパンから取り出せれば大成功です。
味見しながら調整を
たくあんに塩分があるので、調味料は入れすぎないように注意してください。
アレンジいろいろ

基本をマスターしたら家族の好みに合わせてカスタマイズしてみてね!
お弁当にもGOOD!
小松菜に変えてお弁当にも。冷めてもおいしいので、お弁当にぴったりです。
子どもパクパク☆アレンジ
すりごまを加えてまろやかな味わいに。さらに、人参やコーンを加えれば彩りも良くなり、インスタ映えするカラフルな見た目に。ごまが香り、子どもだけでなく春菊が苦手な方でも食べやすくなります。
東北各県の特色をプラス
青森県…にんにくを効かせたパンチのある味付けに
岩手県…肉厚な菌床しいたけで食べ応えのある一品に。生産量全国3位。
宮城県…笹かまぼこを加え、仙台味噌を隠し味にして
秋田県…春菊に負けない香りを。いぶりがっことの香りの協演
山形県…あつみかぶの漬物を少し足して、いろどりもアップ
福島県…地酒とともに楽しむ。おつまみとして
たくあん&春菊をもっとおいしく!Q&A
春菊の苦みが苦手です…
こんなお悩み、私もかつては同じでした。
火の通りやすい葉の部分を使ってください。硬い茎に火が通るまで長く加熱するのを避けることで苦みが軽減できます。
私の苦み撃退方法はこちらです。
- 茎も使う場合には先に葉と茎を分け、茎に火が通ってから葉を加熱する
- 調味料を少し多くし、味付けを濃いめにする
作り置きしたい
作り置きOK!でも、春菊の香りが飛んでしまうので基本的には当日中の食べきりがおすすめ。
作り置きする場合は
- 冷蔵に入れて、なるべく早く食べきる
- 粗熱を取ってから密閉容器に入れて保存
- 食感を生かすために、再加熱する際にはフライパンで軽く炒め直すのがマル〇
ほかの野菜でもいい?
もちろん!冷蔵庫の中身と相談してアレンジしてみて。
- 小松菜:春菊に似た食感と味わいが楽しめる
- ほうれん草:鉄分が摂れ、貧血気味の私の味方!
- 水菜:シャキシャキ食感が良い!たくあんと歯ごたえの相性バツグン
- 菜の花:口の中がほのかな苦みと香りで、春が感じられる
春菊の旬

- 主な旬:11月~3月
- 最盛期:12月~2月
冬野菜は寒さで甘みが増します。自身の水分を減らして糖分を増やし、凍りにくい状態で身を守りながら春の訪れを待つのです。
収穫時期による違い
- 初冬(11月頃) :葉が小ぶりで柔らかく、香りが穏やか。
- 真冬(12月〜1月) :寒さにあたって甘みが増し、葉も大きく育ちます。
- 終わり頃(2月〜3月):茎が太くなり、香りが強くなる傾向があります。
最も美味しい時期は12月〜1月で、寒さにより甘みが際立ちます。冬の終わり頃のものは独特の良い香りと歯ごたえが楽しめます。
おいしい春菊の選び方
葉の状態と茎の様子がポイント。よく見てみて!
葉は濃い緑色でがあり、葉にハリがあるものを。茎は折れや曲がりがなく、しなやかで弾力があるものを選ぶと良いです。
春菊×たくあん — 意外な組み合わせの魔法

東北地方の冬の厳しさには時に、心が折れそうになることもあります。今でこそスーパーでいつでも野菜が買える時代ですが、かつての東北では冬の間の栄養源としてたくあんは重宝されてきました。その発祥は山形県上山市とも言われています。春菊は寒さに強い野菜として知られ、冬が一番おいしくなります。そんな2つの食材の組み合わせは、まさに寒さが生んだ知恵の結晶なんです。
東北でも生産されています
春菊は福島県や宮城県などでも生産されています。青森県ではこだわりの「冬陽(ふゆび)春菊」が作られていて、冬のやさしい日差しと温泉熱により、柔らかくアクの少ない春菊となります。
栄養
たくあんの栄養
- 食物繊維が豊富で腸内環境を整える
- 植物性の乳酸菌が含まれている
- エネルギー産生に関わるビタミンB1、体内の水分バランスを整えるカリウムが豊富
春菊の栄養
- 抗酸化作用があるβカロテンが豊富
- ビタミンC、ビタミンEが含まれ、抗酸化作用にさらに相乗効果がある
- 骨を作るカルシウム、体に酸素を運ぶ基になる鉄分も豊富
まとめ:東北の冬の味覚を食卓で

春菊とたくあんという、どちらも食卓でおなじみの食材。でも、この組み合わせは意外と知られていません。簡単に作れるのに鮮やかで、思わず「わぁ、おいしそう!」と家族からも言ってもらえます。
子どもの「もっと食べたい!」を聞くと、嬉しくなりますよね。
たくあんの大量消費に悩んでいた方も、このレシピがレパートリーに増えれば、もう心配いりません。むしろ、「たくあん、もっと買っておけば良かった!」なんて思うかも。
東北の食文化には、まだまだ知られていない、おいしいレシピがたくさんあります。私も知るたびに「こんな食べ方があったんだ!」とワクワクしています。これをきっかけに、みなさんの家庭に、ちょっとした東北の風を運ぶことができたら嬉しいです。
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