宮城県の松島湾は、天橋立・宮島と並ぶ「日本三景」のひとつ。松島湾には大小260余りの島々が浮かび、その絶景は古来より多くの旅人を魅了してきました。夏の松島は、青い空と緑の島々が織りなすコントラストが格別で、海風の中を遊覧船でゆっくり巡る爽快感が魅力です。
この記事では、松島湾が夏旅に選ばれる理由や、遊覧船の乗り方、定番観光スポットなどを解説。これを読めば、遊覧船のコースや料金選から松島の夏限定の花火イベントまで、まとめて確認できます。

荒生沙緒利
SAORI ARAO
- 山形県アンバサダー@東北観光推進機構 東北PR局
- フリーアナウンサー
- 山形県酒田市在住
松島湾が夏旅に選ばれる理由|日本三景を海風で楽しむ

松島湾が夏旅の目的地に選ばれる理由は、自然・文化・グルメが1日で楽しめる充実度にあります。特に夏は、島々を覆う松の緑が輝き、遊覧船のデッキから眺める景色は格別。海から吹く風は涼しく、内陸の観光地に比べて過ごしやすいのも夏の松島ならではの魅力です。
日本三景の絶景・歴史的な社寺・夏のイベント・旬のグルメが揃う松島湾は、東北夏旅の拠点として申し分ないスポットです。
遊覧船の乗り方・料金・コース選び
松島観光のメインイベントは「松島島巡り観光船」のクルーズです。松島湾内の島々を海上から眺める体験は、陸上の観光とは異なる感動があります。
料金(通常席・グリーン席)
| 区分 | 通常席 | グリーン席(2階デッキ) |
| 大人(中学生以上) | 1,500円 | +600円 |
| 小学生 | 750円 | +300円 |
| 未就学児 | 無料 | ― |
運航時刻・所要時間
出航時間は9:00〜16:00の毎時出航で、所要時間は約50分です。夏の繁忙期(お盆・週末など)は増便される場合があります。気象状況によっては急遽欠航になることもあるため、当日は公式サイトで運航情報をご確認ください。
コースの主な見どころ(仁王丸コース)
仁王丸コースでは、松島湾を代表する島々を約50分かけて周遊します。4つの穴が貫通した岩が波音を鐘のように響かせる「鐘島」、人型の奇岩が立ち並ぶ「仁王島」、そそり立つ岩肌が印象的な「陰田島」などが見どころです。人が実際に暮らしている有人島・桂島と野々島の間を通るシーンも、松島ならではの体験といえます。
松島の定番観光スポット3選|瑞巌寺・五大堂・円通院

松島には社寺や歴史スポットが集中しており、徒歩で巡れるのが魅力です。遊覧船を降りたあとに、以下の3スポットをセットで回るのが王道コースになります。
国宝 瑞巌寺(ずいがんじ)
828年に慈覚大師円仁が創建した古刹で、伊達政宗が1604〜1609年にかけて5年がかりで大規模に再建したことで知られています。本堂と庫裡(くり)は国宝に指定されています。参道には樹齢数百年の杉並木が続き、夏は木漏れ日が差し込む清涼感ある雰囲気です。
- 拝観料:大人700円・小中学生400円(2026年4月以降は料金改定の可能性あり。訪問前に公式サイトでご確認ください)
- 営業時間:8:30〜17:00(4〜9月)※最終受付は30分前
- 所要時間:約30〜40分
さおり歴史と自然の両方を感じられる松島観光の核心スポットです。
五大堂(ごだいどう)
松島のシンボル的存在で、海に突き出た小島の上に建てられたお堂です。橋の床板に隙間があり、下の海が透けて見える「すかし橋」を渡る体験が人気を集めています。五大堂の周囲からは松島湾を一望でき、島々と遊覧船が行き交う景色を眺められる撮影スポットでもあります。
- 拝観料:無料
- 所要時間:約10〜15分
さおり拝観は無料なので気軽に立ち寄れます。
円通院(えんつういん)
瑞巌寺の境内に隣接する禅寺で、江戸時代初期の作庭を伝える庭園が見どころ。コンパクトな境内ながら、夏は緑が鮮やかで落ち着いた雰囲気に包まれます。観光客が集中しがちな瑞巌寺・五大堂と比べると比較的静かで、ゆっくりと日本庭園を楽しめます。
- 拝観料:大人300円・高校生150円・小中学生100円
- 営業時間:9:00〜16:00(4〜11月)
- 所要時間:約15〜20分
夏限定イベント「松島流灯会 海の盆」
「松島流灯会 海の盆(りゅうとうえ うみのぼん)」は、毎年8月15日・16日に松島海岸で開催される夏の風物詩です。霊場・松島ならではの供養と、お祭りの賑やかさが融合したユニークなイベントで、地元の人々と一緒に楽しめる参加型の催しになっています。
開催情報(※詳細は公式サイトでご確認ください)
| 日程 | 主な内容 |
| 8月15日 | 縁日広場・盆踊り・太鼓演奏・供養花火 |
| 8月16日 | 縁日広場・国宝瑞巌寺 大施餓鬼会・供養花火 |
松島グルメ|夏においしい穴子・海鮮の食べ歩きガイド

松島グルメの主役は、夏が旬の「松島産あなご」です。松島湾のマアナゴは春〜秋が漁期で、7〜9月がもっとも脂が乗る旬の時期。ウナギと形は似ていますが、脂肪分はおよそ半分以下でヘルシーなのが特徴です。穴子丼・天ぷら・白焼きなど、さまざまな形で各店舗から提供されています。
- 穴子丼・あなご天ぷら:松島湾産のマアナゴを使ったメニューは、海沿いの食事処で多く提供されています。7〜9月の旬の時期に訪れると、特においしい状態で味わえます。
- 爆弾カキフライ:遊覧船乗り場近くにあるカキフライ専門店の名物。大ぶりの三陸産牡蠣を使ったカキフライは食べ応え満点で、テイクアウトして食べ歩きも楽しめます。
- 笹かまぼこ手焼き体験:宮城の名物・笹かまぼこを自分で焼く体験ができる店舗が松島周辺に複数あります。焼きたての香ばしさは、お土産で買うものとはひと味違います。
- 政宗パフェ:伊達政宗の兜をイメージした見た目が映えるパフェ。ずんだ・抹茶・あんこなど和の食材を贅沢に盛り込んだスイーツで、写真映えも抜群です。
さおりお腹に余裕を持たせながら観光を楽しんでください。
アクセス・駐車場・おすすめ1日モデルコース
電車でのアクセス(仙台から)
松島観光には電車が最もおすすめです。JR仙石線「仙台駅」→「松島海岸駅」で約40分、乗り換えなし。松島海岸駅から遊覧船乗り場まで徒歩約5〜10分と、観光地に直結しています。また、JR東北本線「仙台駅」→「松島駅」は約24分ですが、観光の中心エリアまで徒歩約20分かかります。観光には「松島海岸駅」の利用がより便利です。
車でのアクセス
- 仙台方面から:三陸自動車道「松島海岸IC」から約5分
- 東京方面から:東北自動車道「松島大郷IC」から約20分
駐車場
松島公園周辺には有料の「松島公園駐車場」(第1〜第5)があります。料金の目安は1時間300円・1日上限1,000円程度。第1駐車場は五大堂まで徒歩約2分と最も便利ですが、夏の週末は早朝から満車になることも多いです。無料の「三十刈駐車場」は五大堂まで徒歩約14分で、連休中は混雑が予想されます。
おすすめ1日モデルコース(仙台発・日帰り)
| 時間 | 内容 |
| 9:00 | 仙台駅出発(JR仙石線) |
| 9:45 | 松島海岸駅到着・遊覧船チケット購入 |
| 10:00 | 遊覧船出航(仁王丸コース・約50分) |
| 11:00 | 下船→五大堂・すかし橋を散策 |
| 11:30 | 円通院でお庭鑑賞 |
| 12:00 | 昼食(穴子丼・爆弾カキフライなど) |
| 13:00 | 国宝 瑞巌寺・参道・洞窟遺跡を見学 |
| 14:00 | 食べ歩き・笹かまぼこ手焼き体験・お土産 |
| 15:00 | 松島海岸駅から仙台へ帰路 |
よくある質問
まとめ:松島湾を夏に訪れる理由はこれ
夏の松島湾の魅力は、「遊覧船からの絶景」「国宝・瑞巌寺をはじめとした社寺めぐり」「旬の穴子グルメ」「松島流灯会の供養花火」と、1日でさまざまな体験が詰まっている点です。仙台から電車で約40分というアクセスの良さも、東北旅行の拠点として選ばれやすい大きな理由になっています。
観光スポットが徒歩圏内に集中しているため、のんびりした旅行ペースでも十分に1日楽しめます。まだ松島を訪れたことのない方も、リピーターの方も、夏ならではの松島湾の表情をぜひ体感してみてください。
※料金・営業時間・イベント日程は変更になる場合があります。最新情報は各施設・公式サイトでご確認ください。

