大正ロマンの木造旅館が川沿いに並ぶ銀山温泉は、紅葉の時期になると宿の空きが一気に消えます。10月下旬の週末を狙って予約サイトを開いたのに、出てくるのは満室の表示ばかり、という経験をした方も多いはずです。
理由はシンプルで、銀山温泉は公式サイトに載る宿が13軒という小さな温泉街だからです。受け入れられる人数が限られているぶん、紅葉と土曜日が重なる日は早い段階で満室になります。
私は東北観光推進機構の山形県アンバサダーとして県内をまわっていますが、銀山温泉は「いつ行くか」より先に「どこに泊まって、どうやって入るか」を決めた人ほど気持ちよく歩けている場所です。着いてから駐車場を探し始めると、それだけで明るい時間が消えてしまいます。
この記事では、2026年の紅葉の見頃と見どころ、宿が埋まっているときに切り替えたい周辺エリア、日帰りの駐車場とシャトルバスの使い方をまとめました。
やま君銀山温泉に泊まりたいけど、10月の週末が全然空いてないんだよね。
宮さん日帰りでもいいかなと思ったけど、車をどこに停めればいいのか分からなくて。

荒生沙緒利
SAORI ARAO
- 山形県アンバサダー@東北観光推進機構 東北PR局
- フリーアナウンサー
- 山形県酒田市在住
\紅葉の週末から埋まります。まず空室だけ確認/
銀山温泉の紅葉2026|見頃は10月下旬から11月上旬

銀山温泉の紅葉は、例年10月下旬ごろから色づき始め、11月上旬にかけてが見頃です。主役はモミジで、温泉街を流れる銀山川の両側が赤く染まります。
ただし年によって二週間近くずれます。過去には10月29日ごろから11月14日ごろまでが見頃になった年もありました。標高およそ260メートルの谷あいにあるため、その年の冷え込み方でタイミングが動くと考えておくと安心です。
| 時期 | 紅葉の状態の目安 | この時期の動き方 |
|---|---|---|
| 10月中旬 | 色づき始め | まだ緑が多め。宿は比較的取りやすい |
| 10月下旬 | 見頃に入る | 週末は宿も駐車場も混み合う |
| 11月上旬 | 見頃のピークから終盤 | 朝晩は冬に近い冷え込み。上着が必要 |
| 11月中旬以降 | 落葉 | 雪の季節へ切り替わる |
紅葉の見どころは温泉街の「いちばん奥」に集まっている

銀山温泉というと川沿いに並ぶ木造旅館の写真が有名ですが、紅葉に関しては旅館街を抜けたさらに奥のほうが見応えがあります。歩いて向かえる距離です。
白銀の滝とせことい橋
温泉街のいちばん奥にあるのが白銀の滝です。落差のある水音のすぐそばまで近づけるので、紅葉と水しぶきを一枚に収められます。手前にかかる赤いせことい橋の上からは、色づいた木々と清流が重なって見えます。
おもかげ園の逆さ紅葉
銀坑洞の奥にあるおもかげ園も、毎年きれいに色づく場所です。風のない時間帯は水面が鏡のようになり、紅葉が上下対称に映り込みます。これがいわゆる逆さ紅葉で、写真を撮りたい方には外せません。水面が落ち着きやすい朝のうちが狙い目です。
宿が埋まるのは「13軒」という温泉街の規模が理由

銀山温泉の公式サイトに掲載されている宿は、次の13軒です。
仙峡の宿 銀山荘/古勢起屋別館/本館古勢起屋/滝と蕎麦の宿 瀧見館/能登屋旅館/味とまごころの宿 昭和館/旅館 永澤平八/旅籠 いとうや/御宿 やなだ屋/藤屋/旅館 松本/古山閣/クラノバ
大型ホテルが立ち並ぶ温泉地とは成り立ちが違い、一軒あたりの部屋数が少ない宿が中心です。だからこそあの街並みが守られているわけですが、予約という点では競争率が上がります。紅葉と土曜日が重なる日は、半年前から動いている人がいると思っておいたほうが現実的です。
見落とされがちなのが、予約サイトごとに扱う宿が違うという点です。2026年8月25日時点で、楽天トラベルの銀山温泉のページに出ている宿は9軒でした。1つのサイトだけを見て満室と判断せず、複数の窓口と宿の公式サイトを見比べると、残っている部屋が見つかることがあります。
\まずは希望日の空きがあるかだけ見てみる/
満室のときは「村山・天童」に泊まって通うのが現実的
銀山温泉が満室でも、旅そのものをあきらめる必要はありません。山形は温泉地の密度が高く、車で一時間圏内に選択肢がいくつもあります。宿泊地をずらして銀山温泉には日中に入る組み立てのほうが、結果としてゆっくり歩ける日もあります。
| 拠点 | 銀山温泉までの目安 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 尾花沢・大石田 | 尾花沢インターから約30分/大石田駅から車で約30〜40分 | いちばん近い場所に泊まりたい |
| 村山・天童 | 東根インターから約45分〜1時間 | 宿の数から選びたい。新幹線の駅が近い |
| 山形市・かみのやま | 車でおよそ1時間半 | 山寺や蔵王とまとめて回りたい |
電車で向かう場合の玄関口は、山形新幹線が停まる大石田駅です。駅前から銀山温泉行きの路線バス「銀山はながさ号」が出ていて、所要はおよそ40分、運賃は大人1,000円です。支払いは現金のみで交通系ICカードは使えないため、小銭を用意しておくと慌てません。
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日帰りで行くなら、車を停める場所を先に決めておく

銀山温泉へ続く道は道幅が狭く、温泉街のすぐ手前にある共同駐車場は台数が限られます。紅葉の週末に到着してから探すと、停められずに引き返すことになりかねません。
確実なのは、県道沿いの銀山観光センター「大正ろまん館」に停める方法です。普通車およそ100台で無料、利用時間は8時30分から17時30分まで。ここから温泉街まではシャトルバスが走っていて、料金は1日乗り放題で500円です。大正ろまん館発の始発が9時、銀山温泉発の最終が18時という時間帯で運行しています。
紅葉の時期は、大正ろまん館に午前中のうちに入って先に車を置いてしまうのがいちばん楽です。シャトルバスで温泉街へ入り、まず奥の白銀の滝まで歩く。戻りながら旅館街を眺めて、日帰り入浴を挟んで夕方の便で帰る。この順番なら、駐車場を探す時間も、混み合う時間帯に写真を撮る苦労も減らせます。
尾花沢市が行っていた銀山温泉のマイカー規制の実証事業は、2026年3月1日をもって終了しています。ただし2025年度は、秋の11月と、12月から3月までの冬季の二つの時期に規制が行われていました。2026年秋の運用は変わる可能性があるため、出発前に銀山温泉の公式サイトと尾花沢市観光物産協会の案内で最新情報を確認してください。
日帰り入浴と泉質|銀山という名前の由来
宿泊できなくても、お湯には入れます。温泉街には共同浴場があり、旅館の中にも日帰り入浴を受け付けているところがあります。
| 施設 | 時間 | 定休 | 料金 |
|---|---|---|---|
| しろがね湯 | 9:00〜15:00 | 水曜 | 500円 |
| 瀧見館 | 11:00〜14:30 | 木曜※祝日は営業 | 1,000円 |
| 古勢起屋別館 | 11:30〜13:00 | 土日祝 | 1,000円 |
泉質はナトリウム・塩化物・硫酸塩泉です。歩いて冷えた体を芯から温めてくれるので、紅葉を見てまわったあとの一風呂は格別です。
銀山温泉という名前は、江戸時代初期に栄えた大銀山「延沢銀山」に由来します。銀山が衰えたあとは湯治の宿で生計を立てていた土地で、1914年の大洪水では宿がほとんど流されました。転機になったのが昭和元年の源泉ボーリングで、高温の湯が大量に湧いたことをきっかけに、各旅館が洋風の木造3階から4階建てへと建て替えられました。今の街並みはこのときに生まれたものです。延沢銀山遺跡は1985年に国の史跡に指定されています。
よくある質問
まとめ

銀山温泉の紅葉は例年10月下旬から11月上旬。見どころは温泉街の奥にある白銀の滝、せことい橋、そしておもかげ園の逆さ紅葉です。
宿は公式サイトに載るもので13軒。小さな温泉街なので、紅葉と週末が重なる日は早くに埋まります。1つの予約サイトだけで判断せず、複数の窓口を見比べてみてください。それでも満室のときは、村山・天童エリアに泊まって日中に通うほうが、慌てずに歩けます。
日帰りで車を使うなら、大正ろまん館の無料駐車場とシャトルバスを前提に組み立てるのが確実です。行く日を決めたら、まずは宿から。空いている日が分かると、そのあとの計画はぐっと立てやすくなります。
\満室になる前に、日程だけ確認しておく/



