庄内の秋の味覚カレンダー|9〜11月の旬を月別に解説

庄内の秋の味覚(庄内柿・新米・温海かぶ・平田赤ねぎ・サワラ)を並べたイメージ

「秋に庄内へ行くなら、いつが正解ですか」——この質問を毎年いただきます。答えがむずかしいのは、庄内の秋が9月から11月まで、まったく違う顔で三度やってくるから。梨の月、柿と新米の月、寒さで甘くなる月。同じ「秋」でも主役が入れ替わっていきます。

東北観光推進機構 東北PR局 山形県アンバサダーとして、庄内平野のど真ん中・山形県酒田市に暮らす一人として、9月・10月・11月の旬を月別カレンダーに整理しました。旅の日程も、お取り寄せの注文日も、この順番を知っているだけで満足度が変わります。

ブログ執筆者
あらお さおり

荒生沙緒利
SAORI ARAO

  • 山形県アンバサダー@東北観光推進機構 東北PR局
  • フリーアナウンサー
  • 山形県酒田市在住

やま君

秋の東北って紅葉のイメージばかりで、食べ物は何が旬なのかピンとこないんだよね。

宮さん

お取り寄せしたいけど、注文するタイミングを毎年逃しちゃう…。

庄内の秋の味覚は、ものによって旬が2〜3週間しかない。逆に言えば、月さえ合わせれば誰でもいちばん旨いところに当たれます。

目次

庄内の秋の味覚カレンダー【9〜11月早見表】

時期いちばんの主役脇を固めるもの
9月刈屋梨(豊水)/庄内おばこサワラだだちゃ豆の終盤、芋煮会の開幕
10月庄内柿(刀根早生→平核無)/新米鮭の遡上、焼畑温海かぶ、ラ・フランス
11月平核無の庄内柿/焼畑温海かぶ平田赤ねぎ、ハタハタ、ヤリイカ
各産地・自治体の公表情報をもとに作成(2026年8月時点)。その年の天候で前後します

9月|秋の合図は刈屋梨と「庄内おばこサワラ」

酒田市の公式サイトは、はっきりこう書いています。「酒田の秋は刈屋梨から始まります」。刈屋地区は鳥海山系のふたつの清流・日向川と荒瀬川が合流する場所。ここの梨園は鳥の害を覚悟であえて網をかけず、日光をたっぷり当てて品質を上げます。幸水が8月下旬から9月上旬、豊水が9月中旬から10月上旬へとリレーします。

海の主役は「庄内おばこサワラ」。庄内浜での旬は9〜11月で、船の上で活け締めと神経抜きをしてから水揚げされます。この処理で生食できる期間が通常の2〜3日から一週間ほどに延び、寝かせるほど旨みが深まります。

9月上旬は関連記事>だだちゃ豆の旬と品種リレーの終盤にぎりぎり間に合う年もあります。一方、関連記事>庄内の天然岩牡蠣の旬のとおり天然の岩牡蠣は8月でほぼ終了。9月は魚に切り替えるのが正解です。

10月|庄内柿・新米・芋煮会が一気に重なる

収穫期を迎えた庄内平野の稲穂
庄内平野の稲穂(イメージ)

10月は庄内がいちばん忙しくなる月です。庄内柿の収穫は10月上旬に始まり、山形県の公表では10月中旬から下旬が最盛期、店頭に並ぶのは10月中旬から11月下旬。早生の「刀根早生」から始まり、10月中旬を過ぎると代表品種の「平核無(ひらたねなし)」に切り替わります。どちらも種のない四角い柿で、炭酸ガスやアルコールで渋抜きしてから出荷されます。

庄内柿が種なしなのは偶然の産物です。明治18年、鶴岡市の鈴木重光さんが新潟の行商人から買った苗木の中に、1本だけ種のない柿がありました。その苗を譲り受け渋抜きの方法まで確立した酒井調良さんは、いまも「庄内柿の父」と呼ばれます。

同じ月に新米が動きます。山形県産米の入荷は9月下旬から10月下旬にかけて品種ごとに順番で、選び分けは関連記事>新米予約はもう始まってるにまとめました。河原では芋煮会が最盛期。日程の考え方は関連記事>山形の芋煮会はいつ?、大鍋を見に行くなら関連記事>日本一の芋煮会フェスティバルの駐車場ガイドが役に立ちます。

そして川。遊佐町の月光川水系では鮭の遡上シーズンが9月下旬から1月上旬まで続き、前期群のピークが10月中旬〜11月上旬。採捕場の作業は10月から12月、朝8時ごろから見学できます。

\出回るのは10月中旬から11月下旬まで/

11月|寒さで甘くなる かぶ・赤ねぎ・ハタハタ

11月は味の中心が野菜と冬の魚に移ります。鶴岡市の山あいの焼畑温海かぶは、7月に下草を刈り、8月のお盆どきに斜面へ火を入れ、熱が残るうちに種をまく古い農法。無肥料・無農薬で育ち、収穫は10月中旬から根雪になる11〜12月頃まで。外皮は暗い紫、中は真っ白で、甘酢に漬けると全体がピンクに染まります。1785年に徳川幕府へ献上された記録が残る在来野菜です。

私の地元・酒田からは平田赤ねぎ。旧平田町の飛鳥・砂越・楢橋地区で自家用につくられてきた在来野菜で、出荷は10月下旬から。赤紫の見た目は強烈ですが、火を通すととろりと甘くなります。

さおり

海ではハタハタとヤリイカが始まります。どちらも秋に獲れ始めて年末にかけて大きくなるので、11月は小ぶりな時期。庄内では昔から気取らない大衆魚で、素焼きや湯上げがいちばんです。

山形の代名詞ラ・フランスは、県の振興協議会が毎年「販売開始基準日」を決めます。2025年産は10月28日(エチレン処理品は10月23日)。2026年産は例年どおりなら10月上旬に発表されるので、日程を組む前に確認を。

\旬に仕込んだ一瓶を食卓に/

1か月にひとつだけ選ぶなら、私はこれ

アンバサダー的・月別の推し

9月=庄内おばこサワラ/寝かせて旨くなる魚は、旅先でも持ち帰りでも強い。

10月=庄内柿/最盛期の中旬〜下旬に当たると味の乗りが別物。

11月=焼畑温海かぶ/江戸期から続く農法の味は、この時期だけ。

遠方から狙うなら、ふるさと納税と相性がいいのは断然「庄内柿」。秋発送の返礼品が多く、最盛期の玉を家まで届けてもらえます。制度の使い方は関連記事>つや姫のふるさと納税の選び方へ。

\秋発送の枠は数量限定です/

よくある質問

庄内の秋の味覚を、いちばん多く一度に楽しめるのはいつですか?

10月中旬から下旬です。庄内柿の最盛期、新米の入荷、芋煮会、鮭の遡上の前期ピークがすべて重なります。1泊2日で回るなら、この2週間を狙ってください。

庄内柿の「刀根早生」と「平核無」はどう違いますか?

刀根早生が先に出回り、10月中旬を過ぎると代表品種の平核無に切り替わります。11月は平核無が主役。どちらも種がなく、渋抜きしてから店頭に並びます。

だだちゃ豆や岩牡蠣は、秋でも食べられますか?

だだちゃ豆は9月上旬の晩生品種でほぼ終わり、天然の岩牡蠣は夏で漁が終わります。9月は梨とサワラに切り替えるのがおすすめです。

まとめ

庄内の秋は、9月が梨と魚、10月が柿と米、11月が野菜と冬の魚。この三段構えを覚えておけば、旅の日程もお取り寄せの注文日も迷いません。とくに10月中旬から下旬は、庄内柿・新米・芋煮会・鮭の遡上が重なる、1年でいちばん濃い2週間です。現地に来られない年でも、庄内柿と温海かぶの甘酢漬があれば食卓はしっかり庄内の秋になります。

\最盛期の庄内柿は数量限定/

庄内の秋の味覚(庄内柿・新米・温海かぶ・平田赤ねぎ・サワラ)を並べたイメージ

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